不要になった木製パレット処分

「パレットが邪魔で処分したいけれど、どこに頼めばいいか分からない…」とお悩みの方へ！
この記事では、木製・プラスチック製のパレット回収処分を依頼する際に知っておくべき費用相場や業者選びのポイントを分かりやすく解説します。

自治体の回収ルールや自分で解体する際の注意点もまとめているので、ぜひ最後まで読んで、最適なパレット処分方法を見つけてください。

パレット処分に関する自治体のルール

自治体によっては、パレットの処分に関する独自のルールが定められている場合があります。

自治体のウェブサイトをチェック

パレットをはじめ粗大ごみの処分方法は、自治体ホームページや公式ウェブサイトでルールが公開されている場合が多くあります。自治体のHPをチェックし、パレットの処分方法を確認しましょう。

自治体への問い合わせ

ウェブサイトで情報が見つからない場合は、自治体へ直接問い合わせることも検討しましょう。電話やメールで問い合わせることで、具体的な処分方法や回収日程を確認できます。

自治体指定の回収業者を利用

自治体によっては、指定の回収業者を利用することが推奨されている場合があります。指定業者を利用することで、スムーズな回収処分が可能です。

パレット回収処分とは？

パレットの種類と特徴

物流の現場で欠かせないパレットには、木製・プラスチック製の2種類があります。

材質によって、適切な処分方法は異なります。それぞれの特徴を把握した上でご検討ください。

木製パレット

木製パレットは、コストパフォーマンスに優れ、耐久性があり、繰り返し使用できるという利点があります。

また、修理が簡単な点も魅力的です。しかし、重量があり、湿気を吸収しやすいという特徴もあります。マツやスギなどの木材が主に使用されており、釘やビスが使用されていることが多いため、解体作業の際には十分な注意が必要です。適切な保管が求められ、材質や状態により価格が変動することもあります。

木製パレットには、このような種類があります。

• JISK型パレット（11型）
  1,100mm×1,100mmの標準的なサイズで、多くの物流現場で使用されています。汎用性が高く、積載荷重は約1トンが目安です。
• T11型パレット
  同じく1,100mm×1,100mmですが、JISK型より軽量に設計されています。JIS規格ではないため、流通量は少なめです。積載荷重はJISK型とほぼ同等です。
• ユーロパレット
  ヨーロッパで標準的に使用されており、サイズは800mm×1,200mmです。国際物流で広く利用され、耐久性にも優れています。積載荷重は約1.5トンが目安です。

プラスチックパレット

プラスチックパレットは軽量で、耐水性が高い点が特徴です。

衛生的でリサイクルが容易なことも利点ですが、木製パレットと比べると高価な点がデメリットです。主にポリエチレン（PE）やポリプロピレン（PP）が使用され、耐薬品性や耐衝撃性に優れているため、化学薬品や精密機械の輸送に適しています。洗浄が容易で、食品業界や医薬品業界でも多く使用されていますが、高温には弱く、静電気が発生しやすいため注意が必要です。

プラスチックパレットには、このような種類があります。

• 衛生パレット
  食品や医薬品など、衛生面を重視する商品に適しています。洗浄が簡単で、薬品にも強いです。
• メッシュパレット
  通気性が高く、軽量で保管に適しています。野菜や果物など、通気性を必要とする商品の保管に最適です。
• ボックスパレット
  側面に囲いがあり、商品を保護する機能があります。精密機械や電子部品など、衝撃から守る必要がある商品の輸送に最適です。

パレットが不要になるケース

パレットは基本繰り返し使用できますが、このようなときには回収や処分が必要です。

• 修復不可能な破損が生じた場合
  フォークリフトの爪による損傷や落下による破損などで修理が不可能な場合、処分が必要です。木製パレットは腐食により強度が低下し、プラスチックパレットは割れやヒビが入ると安全面で問題が生じる可能性があります。
• 老朽化が進行した場合
  長年の使用による摩耗や風雨による腐食で、強度や衛生面に問題が生じる可能性があります。老朽化したパレットは交換が重要です。
• 保管スペースが不足した場合
  事業規模の縮小や在庫管理の見直しで保管スペースが不足する場合、不必要なパレットを保管することはスペースの無駄になるだけでなく、火災や害虫の発生源にもなります。
• 事業縮小やシステム転換によるパレット使用量の減少
  事業の縮小や物流システムの転換により、パレットの使用量が減少すると、コストの無駄や保管スペースの圧迫を引き起こします。

不要になったパレットを放置すると、場所を取るだけでなく、環境問題を引き起こす可能性もあります。適切に回収・処分することが重要です。不法投棄は法律で禁止されており、違反すると罰せられます。環境保護と法令遵守の観点からも、適切に処理を行いましょう。

パレット回収処分の費用相場

パレット回収処分にかかる費用について

パレットの回収処分費用は業者によって異なりますが、一般的な費用相場を把握しておくことは、適切な業者を選ぶ際に役立ちます。

本セクションでは、パレット回収処分費用の内訳や、サイズ・材質・数量、地域による費用の違いについて解説します。業者に見積もりを依頼する前に、ぜひ参考にしてください。

費用の内訳

パレットの回収処分には、このような費用がかかります。

1. 回収費用
2. 運搬費用
3. 処分費用

回収費用

パレットの積み込み作業や人件費等の費用です。

一部の業者では回収費用を無料としていることがありますが、実際には運搬費用や処分費用に上乗せされている場合があります。そのため、見積もりの内訳をしっかり確認することが大切です。

運搬費用

パレットを回収業者の施設まで運ぶための費用です。

距離や運搬するパレットの数量によって費用が異なります。遠方ほど運搬費用が高くなるため、可能であれば近隣の業者を選ぶことを検討しましょう。

処分費用

処分費用は、パレットを適切に処理するための費用です。

木製パレットは焼却や再利用、プラスチックパレットはリサイクルなど、材質によって処分方法が異なるため、処分費用も変動します。特に環境保護の観点から、適切に処理されているかを確認することが重要です。

木製パレットの回収処分費用相場

木製パレットの回収処分費用は、サイズや数量、地域によって異なりますが、一般的な費用相場は以下の通りです。

• 小型パレット（〜1,000mm×1,000mm）：500〜1,000円/枚
• 中型パレット（〜1,200mm×1,200mm）：1,000〜1,500円/枚
• 大型パレット（〜1,500mm×1,500mm）：1,500〜2,500円/枚

プラスチックパレットの回収処分費用相場

プラスチックパレットの回収処分費用も、サイズや数量、地域によって異なります。
一般的な費用相場は以下の通りです。

• 小型パレット（〜1,000mm×1,000mm）：1,000〜2,000円/枚
• 中型パレット（〜1,200mm×1,200mm）：2,000〜3,000円/枚
• 大型パレット（〜1,500mm×1,500mm）：3,000〜5,000円/枚

業者による費用の違い

パレット回収処分費用は業者によって大きく異なるため、以下のポイントに注意して業者を選びましょう。

• 無料回収業者
  一部の業者はパレットを無料で回収することがありますが、その後に高額な処分費用を請求される場合があります。見積もりの段階で、費用の詳細な内訳を確認することが重要です。
• 見積もりの明確さ
  複数の業者に見積もりを依頼し、内訳が明確な業者を選ぶことが大切です。曖昧な見積もりや、追加費用が発生しやすい業者は避けましょう。
• 地域密着型の業者
  地域に密着した業者は運搬費用を抑えられるため、費用面で有利です。また、地域の回収ルールに詳しいため、スムーズな回収が期待できます。
• リサイクル業者
  リサイクルに力を入れている業者は、環境に配慮した処分方法を提案してくれます。リサイクル業者を選ぶことで、環境保護にも貢献できます。

パレット回収処分の業者選びのポイント

パレットの回収処分を依頼する際は、以下のポイントに注意して、信頼できる業者を選びましょう。

信頼性の確認

業者選びで最も重要なポイントは、その業者の信頼性です。

• 実績の確認
  過去に多くの実績がある業者は、信頼性が高いと言えます。業者のウェブサイトや口コミを調べ、これまでの実績を確認しましょう。
• 口コミや評判のチェック
  インターネット上の口コミや評判を確認することで、業者の信頼性を判断できます。特に、実際にサービスを利用した人の意見は参考になります。
• 免許・資格の確認
  適切な免許や資格を持つ業者に依頼することで、安心して任せることができます。一般廃棄物収集運搬業許可や産業廃棄物収集運搬業許可を持っているか確認しましょう。

対応の柔軟性

業者がどの程度柔軟に対応できるかも重要なポイントです。

• 回収日時の調整
  自身のスケジュールに合わせて回収日時を柔軟に調整できる業者を選ぶと良いでしょう。特に急な依頼に対応できる業者は便利です。
• パレットの種類への対応
  木製パレットやプラスチックパレットなど、さまざまな種類のパレットに対応できる業者を選ぶと、効率的に一度にすべてのパレットを処分できます。
• 追加サービスの有無
  解体作業や梱包といった追加サービスを提供している業者は、自身で行う手間を省けるため、総合的にコストパフォーマンスが良くなります。

見積もりの透明性

見積もりが透明であることも重要です。

• 詳細な内訳
  回収費用、運搬費用、処分費用の内訳が明確に記載されている見積もりを提供する業者を選びましょう。曖昧な見積もりは、後々のトラブルの原因になる可能性があります。
• 追加費用の確認
  追加費用が発生する可能性がある場合、その内容を事前に確認しておくことが大切です。事前に説明がない追加費用が発生しない業者を選ぶことで、安心して依頼できます。

自分でパレットを解体する方法

パレットの処分費用を抑えるために、自分でパレットを解体して処分する方法もあります。
ただし、安全に作業を進めるためには、いくつかの注意点を守ることが重要です。

必要な工具と準備

パレットを解体するために、以下の工具を準備しましょう。

• ハンマー
• バール
• ノコギリ
• 手袋
• 保護メガネ

作業中は飛び散る木片や釘などによる怪我を防ぐため、必ず保護メガネや手袋を着用してください。

解体手順

パレットを解体する際は、以下の手順に従って進めましょう。

1. 釘を抜く
   ハンマーとバールを使って、パレットに打ち込まれている釘を慎重に抜きます。
2. 板を外す
   釘が抜けたら、板を1枚ずつ外します。この際、力を加えすぎて板を割らないように注意しましょう。
3. 板を切る
   外した板は、ノコギリを使って適当なサイズに切断します。切断する際には、手や足を傷つけないように注意してください。
4. 釘の処理
   抜いた釘はまとめて処分します。手を傷つける恐れがあるため、慎重に扱いましょう。

解体した木材は、お住まいの自治体が定めるルールに従い、適切に処分してください。

まとめ

今回は、パレットの処分方法を解説しました。

木・プラスチックの素材の違いの他、サイズや重量によっても処分方法・費用が変化します。この記事の内容を参考に、あなたに最も適した処分方法を検討してみてください。